(引用:2009/08/06 日経速報ニュース)
外食各社が従業員などを対象に独立支援制度を相次ぎ拡充する。
直営店をフランチャイズチェーン(FC)店として店長にのれん分けする仕組みで、居酒屋大手のワタミは対象店を増やすほか
ペッパーフードサービスは少ない自己資金で独立できる制度を導入した。
外食業界は既存店の不振が続いている。独立支援の強化で社員の活力を高めるとともに店舗の運営コストの低下につなげる。
ワタミはこれまで「わたみん家」をのれん分けの対象店としてきたが、今年度から主力の「和民」や「坐・和民」も対象にする。
12年までには居酒屋の「和み亭」や「ゴハン」ものれん分けできるようにする。
対象店の選択肢を増やすことで、従業員が自己資金に応じて独立しやすいようにする。
同社が2008年度までに直営店をのれん分けしてFC店にした店舗は41店あり、全店の7%。
今年度末には08年度比3倍弱の114店にし、全店の20%弱にまで引き上げる計画。
将来は全体の半分の300店を従業員が独立した店舗にする方針だ。
ステーキ店「ペッパーランチ」を展開するペッパーフードサービスは社員などを対象に既存店の委託経営者の募集を始めた。
同社の制度では独立しても店舗を買い取る必要がなく、自己資金は通常より少なくて済むという。
居酒屋「旬鮮酒場 天狗」を展開するテンアライドは、10年から社内の従業員を対象にFC店経営者の募集を始める。
低価格店「テング酒場」を対象にのれん分けする。
日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)も宅配ピザの「ピザハット」でのれん分けする。
このほど社内選抜を終え、5人の従業員が独立に備えて研修している。
今秋をメドに店舗を貸与して運営を任せ、軌道に乗れば店舗を従業員に売却し独立させる予定だ。
外食各社が従業員などを対象に独立支援制度を相次ぎ拡充する。
直営店をフランチャイズチェーン(FC)店として店長にのれん分けする仕組みで、居酒屋大手のワタミは対象店を増やすほか
ペッパーフードサービスは少ない自己資金で独立できる制度を導入した。
外食業界は既存店の不振が続いている。独立支援の強化で社員の活力を高めるとともに店舗の運営コストの低下につなげる。
ワタミはこれまで「わたみん家」をのれん分けの対象店としてきたが、今年度から主力の「和民」や「坐・和民」も対象にする。
12年までには居酒屋の「和み亭」や「ゴハン」ものれん分けできるようにする。
対象店の選択肢を増やすことで、従業員が自己資金に応じて独立しやすいようにする。
同社が2008年度までに直営店をのれん分けしてFC店にした店舗は41店あり、全店の7%。
今年度末には08年度比3倍弱の114店にし、全店の20%弱にまで引き上げる計画。
将来は全体の半分の300店を従業員が独立した店舗にする方針だ。
ステーキ店「ペッパーランチ」を展開するペッパーフードサービスは社員などを対象に既存店の委託経営者の募集を始めた。
同社の制度では独立しても店舗を買い取る必要がなく、自己資金は通常より少なくて済むという。
居酒屋「旬鮮酒場 天狗」を展開するテンアライドは、10年から社内の従業員を対象にFC店経営者の募集を始める。
低価格店「テング酒場」を対象にのれん分けする。
日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)も宅配ピザの「ピザハット」でのれん分けする。
このほど社内選抜を終え、5人の従業員が独立に備えて研修している。
今秋をメドに店舗を貸与して運営を任せ、軌道に乗れば店舗を従業員に売却し独立させる予定だ。
▼▼▼ フランチャイズタイムズの視点(記事コメント)
のれん分け制度を新たに導入・あるいは拡充するチェーンが増えている。
記事になっているチェーン以外にも、英国パブの「HUB」や、靴修理の「ミスターミニット」なども、のれん分け制度を導入する。
のれん分け制度は、1960年代にフランチャイズシステムが海外から導入される前から日本にある制度で、何年か修行を積んだ社員が独立して出店、あるいは既存店舗を譲り受ける制度である。では、なぜここにきて「のれん分け」なのだろうか。
それにはいくつかの理由が考えられる。
1.店舗資産売却による財務体質の改善
いかに投資資本を少なくして、収益を上げるかは、チェーン運営を会社経営として捉えた場合、非常に重要なポイントである。
本部が資本を投入して出店した店舗をのれん分け店舗として売却することで、投下資本を回収し圧縮することができる。
結果として財務の安全性が確保されることになる。
2.人件費の圧縮
数年前の日本マクドナルドの判例のように、社員に店舗運営を任せると、超過労働時間に対して残業代を支払わなくてはならない。
しかし、現実として店舗運営は8時間の労働時間で対応できるようなシステムにはなっていない。
そのため、店舗運営を社員に任せると人件費が膨れ上がってしまう。
一方で、のれん分け制度では、本部と加盟者の間には雇用関係は成立せず、本部は人件費を圧縮することができるのである。
3.従業員の活性化
一般的に店舗の店長は20代・30代が中心で所得水準も他業種と比較すると低い傾向にある。
そんな彼らであるが、チェーン本部の組織においては、次のキャリアステップが描きづらい。
本部における店長以上の管理職はSV等僅かであり、本部もできるだけ管理コストは圧縮したいと考えているからである。
そうした彼らの次のキャリアステップとしてのれん分け制度を準備することで、社員の活性化を図ることができる。
4.本部支援体制の軽減
のれん分け制度においては、加盟希望者は社員としての期間を経て独立を果たすために、フランチャイズシステムと比較して、人材育成の期間が長期に及ぶ。
そのプロセスでじっくりと育成をおこなうほか、不適者は淘汰されることもあり、加盟者のスキルは結果的に高くなる傾向にある。
そのため、出店してからは本部の支援に頼らずとも、店舗運営をしっかりとおこなえるために、本部負担が軽減されるのである。
5.優秀な店舗経営者の確保
のれん分け制度においては、前述した通り社員として一定期間のチェーン本部での勤務が必要になる。
本部は加盟希望者の育成と見極めに長期の期間をかけることができ、理念・経営方針・ノウハウ等を深く浸透させることができる。
結果的に人材が命と言われる店舗運営において、収益を上げやすい店舗を展開することができるのである。
このようにメリットの多いのれん分け制度であるが、ではどんなチェーンでものれん分け制度を導入した方がよいのであろうか?
少なくとも、アーリーステージで財務基盤が確立していないチェーンは、導入することは難しいだろう。
というのも、フランチャイズシステムと比較すると、出店コストがかさむうえに、社員を一定期間雇用しなくてはならないという人件費負担が発生するからである。昨今のれん分け制度を新たに導入・拡充しているチェーンも、一定の店舗展開を果たしているチェーンが多いのはこうした理由からである。
では、独立希望者の視点から、フランチャイズシステムとのれん分け制度を比較した場合はどうだろうか?
のれん分け制度は「オーナー=店長」が前提となる仕組みであるため、対象は法人ではなく個人に限定されるであろう。
独立まで時間がかかっても、スキルと資金を身につけて成功確率をあげたいと思う場合は、のれん分け制度が適しているであろう。
逆に、スキルに自信があり、高いリスクをとっても早く独立をしたいという場合は、フランチャイズシステムが適しているであろう。
いずれにせよ、独立希望者にとっては、こうした選択の多様性があることは喜ばしいことである。
よく言われることであるが、全ての人に適したシステムは存在しない。
自らの資質と将来のビジョンを明確にした上で、加盟を検討したいものである。
のれん分け制度を新たに導入・あるいは拡充するチェーンが増えている。
記事になっているチェーン以外にも、英国パブの「HUB」や、靴修理の「ミスターミニット」なども、のれん分け制度を導入する。
のれん分け制度は、1960年代にフランチャイズシステムが海外から導入される前から日本にある制度で、何年か修行を積んだ社員が独立して出店、あるいは既存店舗を譲り受ける制度である。では、なぜここにきて「のれん分け」なのだろうか。
それにはいくつかの理由が考えられる。
1.店舗資産売却による財務体質の改善
いかに投資資本を少なくして、収益を上げるかは、チェーン運営を会社経営として捉えた場合、非常に重要なポイントである。
本部が資本を投入して出店した店舗をのれん分け店舗として売却することで、投下資本を回収し圧縮することができる。
結果として財務の安全性が確保されることになる。
2.人件費の圧縮
数年前の日本マクドナルドの判例のように、社員に店舗運営を任せると、超過労働時間に対して残業代を支払わなくてはならない。
しかし、現実として店舗運営は8時間の労働時間で対応できるようなシステムにはなっていない。
そのため、店舗運営を社員に任せると人件費が膨れ上がってしまう。
一方で、のれん分け制度では、本部と加盟者の間には雇用関係は成立せず、本部は人件費を圧縮することができるのである。
3.従業員の活性化
一般的に店舗の店長は20代・30代が中心で所得水準も他業種と比較すると低い傾向にある。
そんな彼らであるが、チェーン本部の組織においては、次のキャリアステップが描きづらい。
本部における店長以上の管理職はSV等僅かであり、本部もできるだけ管理コストは圧縮したいと考えているからである。
そうした彼らの次のキャリアステップとしてのれん分け制度を準備することで、社員の活性化を図ることができる。
4.本部支援体制の軽減
のれん分け制度においては、加盟希望者は社員としての期間を経て独立を果たすために、フランチャイズシステムと比較して、人材育成の期間が長期に及ぶ。
そのプロセスでじっくりと育成をおこなうほか、不適者は淘汰されることもあり、加盟者のスキルは結果的に高くなる傾向にある。
そのため、出店してからは本部の支援に頼らずとも、店舗運営をしっかりとおこなえるために、本部負担が軽減されるのである。
5.優秀な店舗経営者の確保
のれん分け制度においては、前述した通り社員として一定期間のチェーン本部での勤務が必要になる。
本部は加盟希望者の育成と見極めに長期の期間をかけることができ、理念・経営方針・ノウハウ等を深く浸透させることができる。
結果的に人材が命と言われる店舗運営において、収益を上げやすい店舗を展開することができるのである。
このようにメリットの多いのれん分け制度であるが、ではどんなチェーンでものれん分け制度を導入した方がよいのであろうか?
少なくとも、アーリーステージで財務基盤が確立していないチェーンは、導入することは難しいだろう。
というのも、フランチャイズシステムと比較すると、出店コストがかさむうえに、社員を一定期間雇用しなくてはならないという人件費負担が発生するからである。昨今のれん分け制度を新たに導入・拡充しているチェーンも、一定の店舗展開を果たしているチェーンが多いのはこうした理由からである。
では、独立希望者の視点から、フランチャイズシステムとのれん分け制度を比較した場合はどうだろうか?
のれん分け制度は「オーナー=店長」が前提となる仕組みであるため、対象は法人ではなく個人に限定されるであろう。
独立まで時間がかかっても、スキルと資金を身につけて成功確率をあげたいと思う場合は、のれん分け制度が適しているであろう。
逆に、スキルに自信があり、高いリスクをとっても早く独立をしたいという場合は、フランチャイズシステムが適しているであろう。
いずれにせよ、独立希望者にとっては、こうした選択の多様性があることは喜ばしいことである。
よく言われることであるが、全ての人に適したシステムは存在しない。
自らの資質と将来のビジョンを明確にした上で、加盟を検討したいものである。

















