ナガセ、「セサミストリート」と組む 子供向け英語教室を展開

引用(2009/07/22 01:30 日経速報ニュース 721文字)
大手予備校「東進ハイスクール」を運営するナガセは子供向け英語教室事業に参入する。
教育番組「セサミストリート」のキャラクターを使った教材を開発。
2010年10月から全国でフランチャイズチェーン(FC)方式で展開するほか、中国やインドにも教室を設け、新たな収益源に育てる。

同番組の版権を管理する米セサミワークショップ(ニューヨーク州)と、番組を利用した教育プログラム販売の独占契約を結んだ。
契約期間は今月から10年間で、契約額は約30億円。
セサミ側にキャラクターを活用した映像やテキストなどを制作してもらい、制作費を別途支払う。
来年10月から英単語やあいさつの表現などを学ぶ「東京こども英語塾」(仮称)をFC方式で展開。

対象年齢は3~12歳で授業料は月額8000円程度とする見通し。
今年秋からFC教室を募集、売上高の30%程度を経営指導料(ロイヤルティー)として徴収する。
学習指導要領の改訂で11年度から小学校でも英語の授業が本格的に始まる予定で、語学教育への関心が一層高まると判断。
英語塾に通う生徒を東進ハイスクールや傘下の進学塾「四谷大塚」にも紹介し、相乗効果を狙う。

併せて6月にシンガポールに新設した全額出資の現地子会社が中国やインド、ベトナムなどの現地企業にライセンスを与え、各国でも同様の教室を展開する。

セサミワークショップは1968年設立の特定非営利活動法人(NPO法人)。
セサミストリートは英語で読み書きや計算を学べる内容で、約120カ国で放映した実績がある。
日本では現在、ベルリッツ・ジャパン(東京・港)がセサミのキャラクターなどの使用権を得て子供向け英語教室を展開しているが、来年でベルリッツの契約は終了するという。

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▼▼▼ フランチャイズタイムズの視点(記事コメント)

近年、少子化の進展やゆとり教育の推進などに代表されるように、学習塾業界を取り巻く環境は大きく変化している。
そんな中で、塾業界がターゲットとする子供の数は、1980年頃をピークに減少傾向を続けている。

総務省の推計によると、2007年10月1日時点の日本の子供(14歳以下)の数は、前年より7万人少ない1740万人で総人口に占める子供の割合は13.6%と過去最低を更新した。
近年の非婚化や晩婚化などを考慮すると、この先、子供の数が急激に増えることは考えにくく教育市場の主な対象となる子供の数は、今後もさらに減少していくと予想される。
民間市場調査会社の矢野経済研究所のまとめによると、学習塾・予備校の市場は96年には1兆円を超える規模となっていたが少子化という大きな流れのなかで、02年以降、縮小傾向が続いている。

02年度から実施された「新学習指導要領」が学力の低下を招くのではないかという懸念から、子供を学習塾に通わせる家庭が増えたことや、以前から塾に通っていた家庭も塾に支払う費用を増やしたこと、さらには公教育への不安の高まりから有名私立中学校の受験熱が増していることなど、プラス要因はあるものの、少子化による子供の数の減少という大きな流れを打ち消すまでの力とはなっていない。

このように市場規模が縮小するなかで、既存の学習塾は熾烈な競争を繰り広げている。
従来は、塾に通い始めるのは小学校5年生からというのが主流であったが、近年は、各学習塾ではそれ以前から子供を囲い込むために様々なプログラム提供するようになっている。
2011年からの学習指導要領の改訂によって、小学校高学年から英語の授業が始まることをきっかけとして、今回の記事にあるナガセだけでなく、ベネッセコーポレーションやNOVAを展開するジー・エデュケーションでも小学生向けの新たな英語教育のサービスを展開している。

学習塾FCは飲食等他のFCと比較して、1000万円程度の低投資で出店ができるというメリットがあるため、うまくすれば短期間で投資を回収できるという魅力がある。
但し、FCとしての成功条件となる「教える」という行為を「均質化」するのは簡単ではない。
そのため、どの学習塾チェーンでも、魅力的なプログラムや教え方の標準化によってシステム化を図っている。

学習塾FCに加盟するための本部加盟選定のポイントとしては、今回の記事のような魅力的なプログラムの開発力の有無と、こうしたシステム化による標準化のノウハウを見極めることが重要であろう。

ただ、学習塾経営は、父母から大切な子供の将来を託される責任の重い仕事である。それゆえ「商売」という感覚で学習塾経営を始めるのでなく「教える」という行為にどれだけ誠意と情熱をもって向き合えるかが、成功のための大前提であることはいうまでもない。

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