セブン、世界4万店体制に、コンビニ網、3年以内メド

(引用:2009/04/03  日経MJ(流通新聞)  5ページ)

 

sej.JPG

 

セブン―イレブン・ジャパン(SEJ)の鈴木敏文会長は現在三万五千店ある世界の店舗数を、三年以内をメドに四万店まで増やす方針を明らかにした。現在は日本のほか米国、タイ、中国など十五カ国・地域に出店済み。「各国でさらにドミナント(地域集中)出店できる」とみて、出店国拡大より進出済みの国の店舗網拡充で、店舗数を一割強伸ばす考えだ。

 

セブンイレブン・グループは三日まで、各国の経営陣が参加する「ライセンシーリーダーシップサミット」を日本で初めて開催。来日した約五十人は、SEJの商品開発や店舗開発などの担当者から、日本のセブンイレブンが独自に積み上げてきた経営ノウハウの説明を受け、弁当などの工場も見学した。

 

セブンイレブンの世界展開はもともと、米セブン―イレブン・インク(SEI)が各国の有力企業へのライセンス供与の形で進めており、SEJの関与は薄かった。だが〇五年にSEJが約千四百億円を投じ米SEIを完全子会社化して「本家」の経営を立て直して以来、日本に学ぶ機運が高まっているという。

 

鈴木会長は各国の経営陣に「日本で勉強したことがプラスに働くことを望んでいる」と日本流の経営手法の導入を促すとともに、店舗展開の見通しを示した。

 

米SEI(旧サウスランド)は多角化などに失敗し一九九〇年に経営破綻。イトーヨーカ堂とSEJが九一年に共同出資し経営支援に乗り出した。SEJは完全子会社化を機にSEIの経営陣を刷新し、本格的に日本流のノウハウを移植した。

 

ジョセフ・デピントSEI社長は「かつては社内の問題ばかりを意識していたが、今は徹底して消費者と店舗に意識を集中している」という。

 

〇六年以降、店舗改装など積極投資に乗り出すとともに、鮮度の高いサンドイッチなどを毎日配送できる体制を整備。特殊な調理機器も設置し、各店で調理したピザやパンを提供するなど、米国内の他のコンビニエンスストアが手がけないサービスを強化してきた。

 

一連の施策が奏功し、米国景気が急速な悪化に見舞われるなか、SEIの〇八年度の既存店売上高は前の年度に比べ一%増加したもよう。店舗数も増加基調にある。

 

米国以外でもタイや台湾で着実に店を増やし、最近は世界全体の店舗増が年千八百程度に拡大している。例外的に日本のSEJ主導で事業展開を加速する中国では、〇九年度から北京や上海でフランチャイズチェーン(FC)展開を始める。

 

日本でも全都道府県への出店より、地域ごとのドミナント出店で効率を上げ成功した。今回の「サミット」でも鈴木SEJ会長はこうした出店戦略の重要性を各国経営者に強調した。コンビニの元祖「セブン―イレブン」の本家は名実ともに米国から日本に移りそうだ。

 

 

▼▼▼ フランチャイズタイムズの視点(記事コメント)

 

弊社編集の国内FC店舗数ランキング「2009 Japan Franchise TOP100」によれば、セブンイレブンの国内店舗数は12,105店舗、海外店舗数は23,440店舗、合計で35,545店舗となっている。(ともに08年12月現在)

 

加えて出店国名は、アメリカ、台湾、タイ、韓国、中国、マレーシア、メキシコ、カナダ、オーストラリア、シンガポール、フィリピン、ノルウェー、トルコ、スウェーデン、デンマーク、プエルトリコと多い。セブンイレブンは世界一の店舗数を誇るフランチャイズチェーンである。

 

しかし、売上規模においてはマクドナルドが世界一である。弊社編集の米国FCランキング「2008 FranchiseTImes TOP200」によれば、マクドナルドの世界店舗数は31,337店舗(08年)とセブンイレブンに及ばないが(同時期のセブンイレブンの世界店舗数 33,818店舗)、世界売上高は63,554百万ドルとセブンイレブンの$48,800百万円(08年)を抜いている。

 

またアメリカ国内の店舗数においては、セブンイレブン 6,273店舗に対し、マクドナルド13,862店舗である。米国内店舗数の最多はサブウェイの21,195店舗(すべて08年)である。

 

さて日本国内では、セブンイレブンがチェーンで定めた価格や販売方法の統一ルールについて、公正取引委員会の立ち入り検査があったことを機に話題になっている。経済産業省は三月中旬、日本フランチャイズチェーン協会に対し、フランチャイズ取引の一層の適正化を求めている。景気悪化局面ではトラブルが増えやすいことをにらんだ措置で、「大手コンビニチェーンは契約書面や説明が徹底してきており、改善余地があるのは主に新規ビジネス分野」(流通政策課)ということのようだ。

 

契約書に詳細に明記、説明することはもちろんだとは思うが、各FC本部・FC加盟店に気をつけてほしいのは「フランチャイズ契約とは長期的な信頼関係を前提にした取引契約」であるという認識だ。

 

もっと簡単にいうと「業績が良いときも、悪いときも、じっくりとビジネスを組していける相手かどうか」を見極めてほしいということだ。「いくら契約書で規定したところで、道義的におかしい行為がお互いにあってはならない。」とあるフランチャイジーが言っていたが、そのとおりだと思う。じっくりとトップ同士で話し合い、お互いに見極めたうえで取り組んでいただきたい。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.fctimes.jp/mt4/mt-tb.cgi/3